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【自己啓発の源流】『嫌われる勇気』深掘り解説

 2013年に出版された『嫌われる勇気』は、心理学者アルフレッド・アドラーの教えをもとに、現代人の心の悩みに対する処方箋を提供しています。200万部以上の売り上げを記録し、心理学の枠を超えて多くの読者に影響を与えました。アドラー心理学の基本原則と、それが私たちの日常生活にどのように適用できるかを掘り下げていきます。

主なテーマとポイント

人間関係と承認欲求

人間関係から生じる悩みは多く、その根底には承認欲求が存在します。私たちはしばしば、他人からの評価や承認を求めて行動し、それが原因で不必要なストレスを感じることがあります。アドラー心理学は、これらの悩みを乗り越えるために、根強い承認欲求を手放す必要性を説いています。

原因論から目的論へ

伝統的な心理学では、人の行動は何らかの原因によって引き起こされると考えられがちですが、アドラー心理学では、行動の背後には原因ではなく目的が存在するという考え方を提唱します。例えば、上司が部下を怒る行動は、部下のミスが原因であるよりも、上司の目的や意図に基づいていると考えます。

 また、不登校の生徒の学校に行きたくない理由を考えてみましょう。
原因論」的な考えてに基づくと
 「過去いじめられていたから学校に行きたくない」
と言っていこれは原因論に基づく解釈であり、アドラーの「目的論」に従うと
 「勇気を出して学校に行ってもみんなに受け入れてもらえない、また無視されるのではないか?」
という不安をかき消すためにいじめられていた過去を作り上げているという解釈さえできるというものなのです。このように目的論に従うと、人間関係や行動の理解が深まることがわかります。

課題の分離

私たちは、自分でコントロールできることとできないことを混同しやすいですが、課題の分離はこの混乱を解消します。自分のコントロールできること(自身の課題)に集中し、他人の課題はその人に任せるべきです。これにより、無駄なエネルギーを消費することなく、自己の課題に専念できます。

縦の関係を避ける

どんな相手に対しても上下関係を作らず、対等な存在として接するべきです。褒める行為も、上下関係を生み出すため、感謝の言葉を選ぶことが推奨されます。この考え方は、人間関係をより健全で平等なものに変えることができます。

トラウマと劣等感の真実

アドラー心理学によれば、私たちが「トラウマ」と呼ぶものや、「劣等感」は、実は自らが作り出したものです。過去の出来事に過剰に焦点を当てることで「トラウマ」として再構築し、自分自身に対する期待を下回った時に感じる「劣等感」は、実は自分でコントロール可能な感情です。これらは、現状を変えることから逃れるための言い訳として利用されがちです。

自己受容と他者への貢献

自己受容と他者への貢献は、幸福への鍵です。自分の完全性を追求するのではなく、自分自身をありのままに受け入れ、他者への貢献を通じて生きがいを見出すことが重要です。競争や比較ではなく、共同体の一員としての役割を果たすことで、私たちは真の満足感を得ることができます。

幸福への新たな定義

『嫌われる勇気』では、幸福とは他者からの承認を得ることではなく、自分自身の行動と他者への貢献によって自らを満たすことだと新たに定義されています。自分が他者にどう思われるかではなく、どのように行動するかが重要であり、自分の価値を他者の評価に依存させるのではなく、自己決定による生き方を選ぶ勇気が求められます。

最後に「本書」の中から筆者の好きなフレーズを引用して幕引きとさせていただきましょう。

舞台に立つ役者に例えると…


強烈なスポットライトが
当たっているときは

自分しか見えていない。
(最前列の客席すら見えない)

しかし、
会場全体に蛍光灯がついていれば
客席全体が見渡せてしまう。
人生も同じである。

つまりは、”いま”に強烈にフォーカスすることでいましか見えない。
過去や未来が見えたような気になってしまうのは”いま”を生きていないからだ、と。

つまりは 人生とは点の連続であり、連続する刹那である、と。

まとめ
『嫌われる勇気』は、アドラー心理学の教えを通じて、私たちが直面する人生の課題に対して新たな視点と解決策を提供します。この本を読むことで、自己理解を深め、人生をよりポジティブに、そして充実したものにすることができるでしょう。あなたも『嫌われる勇気』を手に取り、自分自身の人生を豊かにする第一歩を踏み出してみませんか?この本があなたの人生に新たな視点をもたらし、より豊かな人生への道を示してくれることでしょう。

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